【なぜ海外移住したのか】18ー中国返還されるその瞬間、私は香港にいました

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バブルに沸いていた香港

 

香港を知り、北京の方と出会い、それぞれの視点で香港返還を考えるようになっていました。

最初の香港旅行で香港にはまってしまったのがきっかけだったのですが。

 

返還前の香港は、非常に活気があり、はっきり言ってバブルでした。

世界中の人たちが香港を利用して稼いでいました。

 

香港芸能界も非常に元気があり、今でもスターとして君臨している芸能人はこの頃に圧倒的な地位を築いた気がします。

メディアの露出もすごかったので、スターになるべくしてなっていったのでしょう。

 

とにかく景気がよく、この景気は返還までだと割り切っている香港人。

映画も乱造というかすごい勢いで制作されていました。

香港映画を通して当時の香港人の気持ちを知るきっかけにもなっていました。

 

カンフー映画はほとんど見ないのですが、俳優の周潤発(チョウ・ユンファ)と歌手の張学友(ジャッキー・チュン)、映画監督のジョン・ウーには、完全にはまりました。

張学友は今でも自分の車で流しています。。。

 

チョウ・ユンファの映画もほとんど観ているのではないかと思います。

チョウ・ユンファ出演の映画は私の中で名作は多いですが、香港を知るという意味で私が影響を受けた映画は次のようなものです。

・獣たちの熱い夜・・・ベトナム戦争の帰還兵の話
・風の輝く朝に・・・第二次世界大戦当時の香港(最後のシーンを思い出すだけで今でも涙が。。。)
・誰かがあなたを愛してる・・・アメリカに留学などしている香港人の生活
・大丈夫日記・・・番外編と言いますか、とにかく笑いたいときに見るコメディ

 

映画は大好きで学生時代は近所の幼馴染の家が税金対策でやっていたレンタルビデオ屋でバイトしていました。

学生時代は、年間400〜500本くらい観ていましたね。

 

そして、中国サイドからはこのような曲が流行っていました。

「我的1997」という香港返還を心待ちにする気持ちをつづった歌です。

 

今では大陸の人たちが我が物顔で香港の街を歩いていますが、返還前は憧れの街だったのですね。

香港は中国人からあこがれの対象でしたが、返還後今では普通にいける旅行先になってきています。

 

私は中国と香港とマカオと使い分けますが、今の若い中国人と話すと、香港もマカオも国内と表現します。

言われてみるとなるほどと思うのですが、私の中では少々違和感があります。

このような時代が来るとは想像できませんでしたが、とにもかくにも1997年に入り香港返還が迫ってきました。。。

 

どうしても現地で見てみたかった香港返還

 

1997年7月1日。香港返還の日。

この日は、香港にいなくてはいけないと香港に飛びました。

 

世界中から歴史的瞬間を見るために、マスコミや観光客が街にあふれていました。

イギリスと中国の返還式典が現地のテレビ中継で流され、皆見ていました。

今は無いですが、当時は銅鑼湾のそごうの外壁に電光掲示板があり、そこでも流していましたね。

 

7月1日0時の返還の瞬間は、銅鑼湾のそごう前にいました。

アグネス・チャンが生中継で現地レポートをしていて、すぐ隣にいたので、間違いなく映っていたのではないかと思います。

当時は携帯電話も無く、家族にも伝えるすべがなかったので、テレビで確認をしてもらえませんでしたが(苦笑)

 

この瞬間に一つの時代が終わり、新しい時代に入っていくことは誰もが感じていたと思います。

ただ、ヨーロッパの世界支配というものからアジアの時代に入っていくというイメージは持てていたかどうか。

 

このあと、アジア通貨危機というものもありましたが、間違いなくアジアの時代に突入していきましたね。というか、中国の時代。

当時は、中国がここまで一気に成長するとは予想できませんでした。でも、大きく変わる予感はありました。

 

多くの香港人は香港が中国を変えると信じていたと思います。

香港人のたくましさ。

返還の瞬間から自分は中国人だと言い、北京語の勉強にいそしむ。

 

資本主義の神髄は香港にあると本当に思います。

必要な努力はする。無駄なプライドは不要。

 

彼らから本当に多くのことを学んでいます。

この5年後に私は北京に渡ることになります。

 

残念なのは、返還日当日にダウンタウンが九龍側にいてホンコンを胴上げするロケをやっていたこと。

「ガキの使い」の放送を見てガックリ。

見たかった。。。(笑)

 

「国際自由人シリーズ【なぜ海外移住したのか】」を最初から読みたい方はこちら

【なぜ海外移住したのか】01ー小林克也氏との出会いで世界を知る

 

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