【なぜ海外移住したのか】06ー大きな期待を抱いて向かったアメリカ、そこで突き付けられた現実とは・・?

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いざアメリカへ

 

アメリカに行くことを決め、ツアーにも申し込みました。

当時で10日間のツアーで50万円程度でした。この頃は、まだまだ海外旅行は安くはなかったですね。

 

今思えば、本当によく行かしてくれたなと思います。

悶々としている息子の姿に気付いていたのかもしれません。

 

英語の先生と英会話のレッスンを特別にやってもらい、アメリカ行きの準備は整い出発しました。

そのツアーは団長に東京大学教授の濱田先生が同行され、全国各地から応募した読者の方が集まってきました。

 

まずは、ロサンゼルスに到着。少しビーチなどに行き、ホテルへ向かったと思います。

アメリカについた時には非常に興奮して、「アメリカなんだ!!」という感じでした。

 

全てが日本より質が高く素晴らしいものばかりだと思っていました。

しかし、初日でそれが幻想だったことに気付きます。

 

レストランで食事をする際に非常にサービスの質が悪い。。。

この時には日本人のきめ細やかなサービスが素晴らしいものだということをわかっていませんでした。

 

まず、いきなりサービスが期待値を大幅に下回りました。

なんでもかんでもアメリカの方が素晴らしいと思い込んでいたのですよね。

 

そして、追い打ちをかけるように自分の英語が全く通じないことに愕然としました。

通じない以前に全く聞き取れないのですよね。今でもトラウマでアメリカ英語は苦手です。

 

初日からアメリカへの思いは幻想だったことに気付き、更に英語が全く通じないという想定していない事態に完全に傷心モードでした。

単純に自分の英語力が問題だったのだろうと思いますが。。。

 

この世に絶対ということはないと気付かされる

 

いきなり初日から大きく挫折をしてしまった初めてのアメリカ。

ただ、やはり毎日刺激的ではありました。

 

同行された濱田教授のご説明が非常にわかりやすく、今でもはっきり覚えています。

衝撃的だったのが、以前は北と南が逆だったという説があるという話。

 

地球は何回か磁場が入れ替わっているとのことでした。

恐竜の絶滅は、この磁場が変わったことによる影響かもしれないという説があるのだとのことでした。

 

引力のバランスが崩れるので、いきなり宇宙に放り出されるかもしれません。

宇宙は行き過ぎでも、いきなり飛ばされるとか。。。

もう、20年以上前の話ですので新しい学説が出ているかもしれませんが、今でも心に残っています。

 

その話を聞きながら、本当にこの世に絶対ということはないのだなあと思いました。

今、北と思っている方角が南になってしまうわけです。

ありえないですよね!?北極が南極???

 

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・・・最後はアメリカが嫌いになる

 

さてツアーは、化石の発掘現場に行ったり、グランドキャニオンに行ったり、イエローストーンに行ったり。

アメリカは壮大で日本とは全く景色が違いました。国力の差というか、やはりアメリカは大きいのだなあと。

 

アメリカの中部では、ネイティブアメリカン居住地も訪れました。政府が土地を提供しそのエリアに住んでいれば電気代や水道代も無料で生活ができるとの話でした。

 

私たちが行くと、昔ながらのブーメランを見せてくれたりするのですが、あまり幸せそうには見えませんでした。

政府が最低限の生活の保障はしてくれるのですが、一歩その居住地を離れると生活の保障はなくなるとのことでした。

 

では、居住地を離れて生活できるのかというと実際には差別が存在し、生きていくのは非常に難しいようです。

居住地を出ていく自由はあるけれど、出ていくと保証はなくなり、就職もままならない。

となると、居住地に住み続ける人の方が圧倒的に多いでしょう。。。

 

自由の国アメリカの矛盾を見た気がしました。

完璧な国など存在するべくもありませんが、この当時はアメリカは絶対的な存在だったし、日本では自分も含め憧れる人は多いので、本当にショックでした。

 

このときから、差別というのも自分の中で考えるようになっていきました。

日々、気付かないところで差別をしていないか。そもそも、差別を受け入れるべきなのか。

 

人は自分とは違うことに拒否反応を本能的に起こしてしまいます。

それは、正しいのか正しくないのか。正論はいくらでも言えますけどね。。。

 

初日で大きくつまずいたツアーでしたが、そのままアメリカの現実や矛盾を目にする一方、国土の広さに感動したり。

今、思えば西部気質なのですが、アメリカ人を非常に横柄な人たちだと思ってしまったり。

 

憧れやらとまどいやら様々な思いが交錯するツアーでした。結果として、アメリカが嫌いになり、海外が嫌いになるツアーになってしまいました。

勝手に好きになって、あこがれて、自分の期待と違う姿を見て一方的に嫌いになる。まぁ、勝手なものです(苦笑)

 

そして、日本に戻ったとき、

「もう2度と海外に行かない。英語も勉強しない!!」

と親にも友人にも宣言をすることになります。。。

 

「国際自由人シリーズ【なぜ海外移住したのか】」を最初から読みたい方はこちら

【なぜ海外移住したのか】01ー小林克也氏との出会いで世界を知る

 

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