個人の幸せと組織の幸せの優先順位を考える
日本の素晴らしいサービスに感じる違和感
日本入りして日本の素晴らしいサービスに感動する日々です。
一方、日本の画一的なサービスに戸惑う日々でもあります。
海外で暮らしているとサービスレベルは担当した人によるところが大きく、
当人の人間力に追うところが大です。
マニュアル化されていないかマニュアルを徹底できていないのだろうなと感じます。
日本でも担当によって対応が変わることはありますが、
基本的には画一的なサービスを誰でも提供できる仕組みづくりを心がけ、
サービスの質にムラが無いように努めているように思います。
これはサービスの提供を受ける側には非常に良いことで、不満が少なくなります。
しかし、画一的なサービスというのは不満は少なくなりますが、大満足することは少ないでしょう。
日本も世界も成熟社会に成長していくまでは、
マスを意識して大量生産してモノもサービスも提供する必要があったのでしょう。
社会が成熟してそれぞれ個人が自身の嗜好を満足させることを求めるようになると、
マスを意識したサービスは受け入れられなくなってきます。
オランダに住んで思うことは、ヨーロッパのように成熟している社会では、
個人の気持ちが本当に尊重されています。
わざわざ考えるまでもなく個人の意思を優先させることが当たり前なのではないかと思います。
働くことも学ぶことも遊ぶことも全てが自身の気持ちを優先させて楽しむツールです。
日本でも自身のために働き、学び、遊ぶのは同じなのですが、何かが違う。。。
これは、最初の前提というかスタート地点がそもそも違うのではないかと思うのです。
自分よりも周りを優先してしまう日本人
ヨーロッパでは、全てが自身が幸せになるため。
日本では自身の幸せのためでありながら、
周りの評価のためであったり、所属する組織のためであったり。
たとえば、何かのグループのパーティーに参加する予定とします。
パーティーに参加する理由は、自身が楽しむためですよね。
急に他の予定が入って当日に参加をキャンセルしなくてはいけなくなったとします。
このときに、急な予定でパーティーに参加できないのは
残念ではありますがキャンセルする方が自身のためになるわけです。
であれば、躊躇する必要は無いはずですが、
日本人であれば当日のキャンセルは主催者に迷惑をかけてしまうと
キャンセルすることを伝えづらいと考える人が多いのではないでしょうか。
海外ですと主催者の気持ちを気にする人もいますが、
基本的には個人の事情を優先させますし、優先させることに対して不満を口にする人はいません。
しかし、日本では個人の都合を優先させると、本人も非常に悪いことをした気持ちになりますし、
周りから良くないことをしているような雰囲気が伝わってきたりします。
自分の人生は自身の幸せのためにあるべきです。
個人の幸せか組織の幸せを優先させるべきか。
スタート地点が変わると働き方も学び方も遊び方も全く変わってくると思うのですね。