オランダで働き方改革を考える その1
世界で初めてワークシェアリングに取り組んだ国
オランダは世界で初めてワークシェアリングに取り組んだ国として知られています。
女性も働きやすい環境があり子供の幸福度は世界一とも言われます。
しかし、建国してから一貫して上記のような環境があったわけではなく、1980年代に行われた構造改革から取り組み始めたのです。
今では「EUの優等生」と言われるオランダですが、1970年代はオイルショックの影響が大きく経済は悪化し、「オランダ病」と表現されるほどでした。
オランダ経済は疲弊し景気は上向かず、賃金も上げるどころかリストラをしないと企業が経営を維持できない状況で大不況に陥ったのです。
1980年代前半には失業率は10%を超えるまでになりました。
しかし、今では「オランダの奇跡」と言われる構造改革を成し遂げ、新しい働き方を世界に提案するほどの国になっています。
今、日本でも「働き方改革」に取り組み始めています。
日本もバブル崩壊後、構造的不況に陥り失われた20年とも30年とも言われていました。
ですので、個人的に「オランダ病」と言われたオランダから日本は学ぶものがあるのではないかと考えています。
日本はどちらかというとアメリカの情報が比較的多く、ビジネスモデルもアメリカ型が多いですね。
働き方もアメリカのように働けば働くだけ報われるという姿勢が評価されやすいように思います。
もちろん、アメリカ型が日本の文化と一緒になり日本型を作り上げていますけど。
実際にオランダに住んでみて日本はオランダ式の働き方や生活習慣を受け入れられるのではないかと感じています。
オランダやヨーロッパは長い歴史の中で様々な試行錯誤の元に現在の仕組みを作り上げています。
日本も長い歴史があり、オランダやヨーロッパから参考にすべき仕組みがたくさんあるのではないかと思うのです。
次回は具体的にオランダがどのように大不況を克服していったのか考えていきたいと思います。